2025/10/01
デート代問題ー奢る?割り勘?価値観の擦り合わせが大切
結婚相談所で活動している会員さんからよくいただく質問のひとつに、デート代金の支払いに関するものがあります。いわゆる 「奢る・割り勘問題」 です。
初回デートでどちらが支払うのか。奢ってもらえると嬉しい、割り勘を提案されると少しモヤモヤする…。
そんな気持ちを抱く方は多く、活動中の会員さんたちからも頻繁にご相談いただくテーマです。

・女性の気持ち
多くの女性は、初回デートは 奢ってほしい と思う傾向があります。
これは単なる金銭的な理由ではなく、心理的な安心感を求めているからです。
- 「自分を大切に扱ってもらえているのか」
- 「特別な存在として見てもらえているのか」
こうした気持ちが、奢ってもらうことで満たされやすくなります。
また、奢ってもらえると 「余裕のある男性」「私をリードしてくれる人」 という印象を持ち、初回デートの期待感も高まります。
しかし、奢られなかった場合は 「大事にされていないのかも」「男らしくない」 と感じ、交際終了を決めるケースもあります。
実際、可もなく不可もない相手が奢ってくれなかった場合、高確率で交際終了につながることもあります。 調査でも初回デートは男性が支払うべきと考える女性は約半数以上ですが、割り勘でも構わないと答える女性も3割程度存在します。
・男性の気持ち
男性にとっても、デート代の支払いは心理的に複雑です。
- 「好きな人には奢りたい」と思う心理が強く、男らしさやリード感を満たしたい気持ちがあります。
- しかし、奢った相手が当たり前のような態度を取ると、モヤモヤや負担感を感じることもあります。
- 「ありがとうの一言がなかった」
- 「奢って当然の態度を取られた」
さらに、毎回高額なデート代を奢ることが経済的に負担になる場合や、
「割り勘にしたいけどケチだと思われるかも」と葛藤する男性もいます。
・モヤモヤの解決法
デート代に関してモヤモヤしたときは、お互いの気持ちを伝え合い、ルールを決めることが大切です。
私も結婚相談所で活動していたとき、実は夫が初回デートから割り勘だったことで、正直すごくモヤモヤしていました。
そこで、真剣交際に進む前に「収入が違うのに、結婚後もずっと割り勘は不安」「育休・産休中のことが心配」「割り勘デートなら、行くお店は気軽なところにしたい」など、思っていることをそのまま話してみました。
そしたら夫は、「話してくれてありがとう。割り勘にしているのは、女性に負い目を感じさせないためで、対等でいられたらいいなと思ったからだよ。もちろん、今後は収入に合わせて負担も調整するつもりだし、何かあったときは僕が全て責任をもつし、守っていくから安心してね」と答えてくれたんです。
その瞬間、今までモヤモヤしていた気持ちがすっと消えて、割り勘も気持ちよくできるようになったんです。
伝えることは勇気がいることだけど、金銭感覚の擦り合わせは、結婚後の生活には必要不可欠なことです。
- 「今日はご馳走になって嬉しかった。次回は私に出させてください」
- 「今日は出すね。次回はお願いしてもいい?」
こうした小さなルール作りでも、気持ちのすれ違いを減らすことができます。

・奢る・割り勘にこだわりすぎない
奢る=素敵な人、割り勘=気が利かない人、と単純に判断するのは危険です。
- 奢る男性の中には、「良く見られたい」「自分の力を誇示したい」 という自己欲求から行動している方もいます。
- 割り勘を選ぶ女性の中には、「対等でいたい」「自立したい」 という価値観を大切にしている方もいます。
行為だけで相手の価値を判断せず、考え方や価値観を見極めることが重要です。
・結婚に向けて大切な視点
恋愛中は 「奢ってもらえて嬉しい」「割り勘で気が楽」 と感情のまま楽しめば十分です。
しかし結婚を考えるなら、「お金をどう管理していくか」 という現実的な視点が必要です。
- 高額なデート代を毎回男性が負担することを嬉しいと感じる場合でも、結婚後に 「散財」 と思うか 「頼もしい」 と思うかは人それぞれです。
- デート代をきっかけに、結婚後の金銭感覚や価値観を話し合う ことが、幸せな夫婦関係を築く第一歩になります。
恋愛初期は感情のやり取りで十分ですが、夫婦になると 「価値観のすり合わせ」 が最も大切なテーマです。デート代はその入口に過ぎません。
・まとめ
デート代の支払い問題は、一見「奢るか割り勘か」というシンプルなテーマに見えますが、背景には 「大切にされたい」「感謝されたい」「対等でありたい」 といった感情や欲求が隠れています。
- モヤモヤしたときは素直に気持ちを伝え、小さなルールを作る
- 奢る・割り勘の行為だけで相手を判断しない
- 結婚後の金銭感覚も視野に入れて価値観をすり合わせる
この積み重ねが、結婚後のパートナーシップを築く大きな一歩となります。